ホテルの清掃の仕事とは?客室・大浴場・共用部・洗い場の違いと、団体を迎えるホテルの現場
ホテルの清掃というと客室を思い浮かべますが、大浴場、ロビーやトイレ、食器の洗い場も清掃の持ち場です。客室清掃を外部に任せ、館内のスタッフが浴場と共用部を受け持つホテルもあります。西湖畔で団体を迎える光風閣くわるびの清掃の現場を、HAMAYOUリゾートが紹介します。
ホテルの清掃の仕事を調べると、客室清掃とベッドメイクの話が多く出てきます。けれど実際には、ホテルによって清掃スタッフが受け持つ場所はかなり違います。客室を自社のスタッフで掃除するホテルもあれば、客室は外部の清掃会社に任せて、館内のスタッフは大浴場や共用部を受け持つホテルもあります。
この記事では、一般的なホテルの清掃の仕事を場所ごとに整理したうえで、くわるびの清掃の仕事が実際にどこを、どんな順番で掃除しているのかを書きます。応募する前に「自分が受け持つのはどこなのか」を確かめるときの参考にしてください。
ホテルの清掃の仕事は、場所で4つに分かれる
ホテルの清掃の仕事は、受け持つ場所で大きく4つに分けられます。求人で「ホテル清掃」とひとまとめに書かれていても、中身はこのどれか、またはいくつかの組み合わせです。
| 場所 | 主な作業 |
|---|---|
| 客室 | ベッドメイキング、シーツやタオルなどリネンの交換、掃除機、拭き掃除、トイレ・洗面台・浴室の水回り、アメニティの補充 |
| 共用部(パブリックスペース) | ロビー、廊下、階段、エレベーター、共用のトイレの掃除、ゴミの回収 |
| 大浴場 | 浴槽・洗い場・脱衣所の掃除、備品の補充 |
| 洗い場 | 食事のあとの食器や調理器具の洗浄と片付け |
客室の清掃は、お客様がチェックアウトしたあと、次のお客様がチェックインするまでの間に終わらせる仕事です。共用部と大浴場は、お客様が使っている時間を避けて、営業の合間に掃除します。洗い場は、朝食や夕食が終わったあとが一番忙しくなります。どの業務も、お客様の目に触れないところで、施設の環境そのものをつくる仕事です。
客室清掃の仕事の流れ
客室清掃は、ホテルの清掃の仕事の中で求人が一番多い仕事です。ホテルによって細かい違いはありますが、1部屋の作業は、おおむね次の順番で進みます。
- はがし:使い終わったシーツ、枕カバー、タオルなどのリネンを外して集める
- ゴミの回収:ゴミ箱を空にし、忘れ物がないかを確かめる
- 水回り:トイレ、洗面台、浴室を掃除する
- 掃除機と拭き掃除:床に掃除機をかけ、テーブルや窓、棚を拭く
- ベッドメイキング:新しいシーツと枕カバーでベッドを整える。和室なら布団の準備
- アメニティの補充:タオル、歯ブラシ、お茶などを決まった数だけ置く
- 点検:決められた状態になっているかを確かめる
1人で1部屋をすべて仕上げるホテルもあれば、何人かで班を組み、作業ごとに分担するホテルもあります。
団体のホテルでは、班で分担して一気に回す
団体のお客様が多いホテルでは、一度に多くのお客様がチェックアウトします。たくさんの部屋を同じ時間に仕上げる必要があるので、作業ごとに担当を分けて進めるのが一般的です。
くわるびが自社で客室清掃をしていた頃は、6人の班で2フロアを受け持つイメージで回していたそうです。進め方は次のとおりです。
- まず全員で、シーツなどのはがしをする
- そのあと、担当ごとに分かれる
- 水回り(トイレ・洗面台):1人
- トイレ:1人
- 客室内の掃除機と拭き掃除:2人
- ベッドメイクとアメニティのセット:2人
全員で一斉にはがしを済ませてから分担に移ると、それぞれの担当が自分の作業に集中できます。一般に、同じ作業を続けるほど手が早くなり、仕上がりもそろいやすくなると言われます。
大浴場と共用部の清掃の流れ
客室清掃に比べて、大浴場や共用部(パブリックスペース)の清掃の流れは、求人ではあまり詳しく書かれていません。一般的には、次のような作業になります。
大浴場の清掃
大浴場の清掃は、お客様の利用がない時間に行います。作業はおおむね次の順番です。
- 脱衣所のゴミ、使い終わったタオルを回収する
- 洗い場のイスや桶を洗い、決まった場所に並べ直す
- 床や壁、鏡、蛇口を洗い、湯あかや水あかを落とす
- 浴槽を掃除する(お湯の入れ替えや、設備の点検はホテルによって担当が違う)
- 脱衣所の床を拭き、洗面台と鏡をきれいにする
- シャンプーやボディソープ、ドライヤーまわりの備品を確認し、補充する
大浴場は床が濡れていて滑りやすく、洗剤も使います。転ばないための足もとと、洗剤の使い分けは、最初にしっかり覚えておきたいところです。湯気と熱気の中で体を動かすので、夏はとくに水分をとりながら作業します。
共用部の清掃
共用部の清掃は、お客様が館内を快適に使えるように、通る場所を順に整える仕事です。
- ロビー:床の掃除機がけやモップがけ、ソファやテーブルの拭き掃除、ゴミの回収
- 共用のトイレ:便器と床、洗面台の掃除、トイレットペーパーや石けんの補充
- 廊下と階段:掃除機がけ、手すりの拭き掃除、ゴミの回収
- 玄関まわり:靴の泥や砂の掃除、玄関マットの手入れ
共用部は、お客様が使っている時間にも作業することがあります。お客様の通り道をふさがない、作業中であることが分かるようにする、声をかけられたら手を止めて応える、といった気配りも仕事のうちです。清潔な状態を一日中保つために、同じ場所を時間をおいて何度か回るホテルもあります。
客室清掃を外部に任せるホテルもある
ホテルの客室清掃は、ホテルが自分で雇ったスタッフが行う場合と、清掃を専門にする会社に任せる(委託する)場合があります。
| ホテルが直接雇う | 清掃会社に任せる | |
|---|---|---|
| 雇い主 | ホテル | 清掃会社 |
| 働く場所 | そのホテルの館内 | 清掃会社が仕事を受けたホテル |
| 受け持つ範囲 | 客室のほか、共用部や洗い場など、ホテルの中の仕事が広がりやすい | 契約で決まった客室や場所の清掃が中心 |
ホテル清掃の求人を探すときは、どこが雇い主なのかと、受け持つ場所がどこなのかを確認しておくと、入ってから「思っていた仕事と違った」となりにくくなります。
くわるびでは、いま客室清掃を外部の業者さんに任せています。そのため、くわるびが雇う清掃スタッフの仕事は、客室ではなく、大浴場と館内の共用部、そして洗い場が中心です。
くわるびの清掃の仕事は、どこを・どんな順番で

くわるびの清掃スタッフが受け持つ場所と順番は、日によって多少前後しますが、おおむね次のとおりです。
- 大浴場
- パブリックスペース(ロビーやトイレ)
- 階段と、各階のパブリックトイレ
大浴場から始めて、ロビーや共用のトイレ、階段と各階のトイレと、館内のお客様が通る場所を順に回ります。団体のお客様が多いくわるびでは、練習や研修、野外の活動を終えた大勢のお客様が、同じ時間帯にお風呂に入ります。
お客様が施設について受け取る印象は、接客より先に、部屋とお風呂の状態で決まると言われます。大勢が一度に使う大浴場と共用のトイレは、汚れが出やすく、目にも付きやすい場所です。くわるびの清掃スタッフは、その場所を受け持っています。
洗い場の仕事
くわるびの求人は「清掃・洗い場スタッフ」です。館内の清掃のほか、食事が終わったあとの洗い場の仕事も受け持ちます。
洗い場では、使い終わった食器や調理器具の洗浄と片付け、洗いものと備品の管理をします。くわるびの食事は、学生や研修の団体の大人数の食事が中心です。団体のお客様が入ると、洗う食器の量が一気に増えます。毎日同じ量が平らに続く仕事ではなく、団体の人数と食事の回数で、その日の忙しさが変わります。
清掃はだれが受け持っている?
くわるびの清掃は、基本的には清掃のスタッフが受け持っています。まれに、フロントや食事の配膳をするサービスのスタッフが手伝うこともあります。
反対に、清掃のスタッフも、手が空いているときは簡単な調理の補助や、配膳の手伝いに入ることがあります。団体のお客様が多いホテルでは、忙しい時間に手の足りないところを、持ち場をこえて支え合う場面が出てきます。清掃の仕事を中心にしながら、ホテルのほかの仕事に少しずつ触れられるのも、この仕事の特徴です。
入ったばかりの人が最初に覚えること
支配人の見立てでは、新しく入った人がまず身につけるのは、掃除と洗い物の手順と、回る順番です。
- どの場所を、どの順番で回るか
- 場所ごとに使う道具と洗剤
- どこまで仕上がっていれば「終わり」なのか
- 食器や調理器具を、どこに、どう片付けるか
清掃は、同じ場所を毎日同じ手順でくり返す仕事です。最初は手順を覚えることで手一杯でも、順番が体に入ると、全体を見渡す余裕が出てきます。分からないことは、そのたびに先輩のスタッフに聞いて確かめてください。
ホテルの清掃の仕事の大変なところ
一般に、ホテルの清掃の仕事で大変だと言われるのは、次のようなことです。
- 体を使う立ち仕事:かがむ、運ぶ、拭く、を一日中くり返す。体力が要る
- 時間が限られる:お客様が使う前に、決まった状態に仕上げる必要がある
- お礼を言われる機会が少ない:お客様の目に触れないところの仕事なので、直接「ありがとう」と言われることは多くない
くわるびでも、これは同じです。とくに団体のお客様が入る日は、大浴場や共用のトイレを使う人数も、洗う食器の量も一気に増えます。人から褒められることを一番の支えに働きたい人には、向かない仕事かもしれません。
ホテルの仕事全体のきつさと、続けている人の付き合い方は、旅館の仕事はきつい?の記事に書いています。
ホテルの清掃の仕事のやりがい
お客様から直接お礼を言われることは少なくても、清掃の仕事の結果は、施設のすみずみに表れます。大浴場に入ったお客様が気持ちよく一日を終えられること、ロビーやトイレを通るお客様が不快な思いをしないこと。どれも、清掃のスタッフが毎日きちんと整えているから成り立っています。
ホテルの清掃の仕事で一般にやりがいとして挙げられるのは、次のようなことです。
- 自分の手で、場所が目に見えてきれいになる
- 手順を覚えるほど、早く、きれいに仕上げられるようになる
- 決まった仕事を、自分のペースで集中して進められる
ホテルの清掃の仕事に向いている人
特別な資格がなくても、清掃の仕事は始められます。そのうえで、次のような人は力を発揮しやすいはずです。
- 決まった手順を、毎日ていねいにくり返せる人
- 汚れや、ものの置き方の小さな違いに気づける人
- 体を動かして働くのが好きな人
- お客様の前に立つより、裏から施設を支えることに手応えを感じる人
- 忙しい日に、ほかの持ち場を手伝うことをいとわない人
お客様との会話を中心に働きたいなら、フロントや配膳の持ち場も見てみてください。そうした仕事の中身は旅館の仕事内容の記事にあります。
雇われ方の違い:パート・アルバイト・派遣・正社員
ホテルの清掃のお仕事は、雇われ方もいくつかあります。求人を探すときは、職種だけでなく、雇われ方の違いも見ておきましょう。
- パート・アルバイト:ホテルや清掃会社に直接雇われる。働く日や時間を相談しやすいことが多い
- 派遣:派遣会社に雇われ、派遣先のホテルで働く。仕事の指示はホテル側から受けるが、雇い主は派遣会社
- 正社員:清掃の責任者として、スタッフのシフトや備品の管理まで担うことがある
それぞれにメリットがあります。決まった場所で長く働きたいのか、まず短い期間で試してみたいのかで、合う形は変わります。くわるびの「清掃・洗い場スタッフ」は、HAMAYOUリゾートが直接雇うパート・アルバイトの募集です。
応募の前に確かめておきたいこと
ホテルの清掃の求人に応募する前には、次のことを確かめておくと安心です。
- 受け持つ場所:客室なのか、大浴場や共用部なのか、洗い場もあるのか
- 雇い主:ホテルが直接雇うのか、清掃会社に雇われるのか
- ほかの仕事との関わり:忙しい日に、ほかの持ち場を手伝うことがあるか
- 通勤の方法:ホテルの場所によっては、車での通勤が基本になる
くわるびは西湖のほとりにあり、通勤は車が基本です。冬の雪の日など、帰りが心配なときに泊まれる場所があるかを、面接で聞いた人もいます。
ホテルの清掃の仕事についてよくある質問
未経験でもできますか?
できます。清掃の仕事は、資格や経験がなくても始められます。最初は掃除と洗い物のやり方と順番を覚えるところから始めます。
くわるびの清掃スタッフは、客室も掃除しますか?
いまは、客室の清掃は外部の業者さんに任せています。くわるびの清掃スタッフが受け持つのは、大浴場、ロビーやトイレなどの共用部、階段と各階のトイレ、そして洗い場です。
客室清掃は1日に何部屋くらい担当しますか?
ホテルや部屋の広さ、1人で仕上げるか班で分担するかで大きく変わります。くわるびが自社で客室清掃をしていた頃は、6人の班で2フロアを受け持ち、作業ごとに担当を分けて回していました。
清掃だけをする仕事ですか?
基本は清掃と洗い場の仕事です。手が空いているときに、簡単な調理の補助や配膳の手伝いに入ることがあります。
清掃の仕事は一人で黙々とする仕事ですか?
一人で集中して進める時間が多い仕事です。ただし団体のお客様が入る日は、ほかのスタッフと声をかけ合いながら、量の多い仕事を一緒に片付けます。
まとめ
ホテルの清掃の仕事は、客室、共用部、大浴場、洗い場の4つに分かれます。どこを受け持つかはホテルによって違い、客室の清掃を外部の会社に任せているホテルもあります。
光風閣くわるびでは、客室の清掃は外部の業者さんが行い、くわるびの清掃スタッフは大浴場、ロビーやトイレ、階段と各階のトイレ、そして食事のあとの洗い場を受け持っています。団体のお客様が大勢で使う場所を、毎日きれいに整える仕事です。
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