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ホテルのフロントの仕事内容とは?団体を迎えるホテルの毎日の仕事と、夜のフロントへの引き継ぎまで

ホテルのフロントの仕事内容は、鍵の受け渡しや会計に限りません。学校や会社の団体を迎えるホテルのフロントでは、添乗員さんや先生とのやりとり、部屋割りと鍵の準備、夜のフロントへの引き継ぎが中心です。西湖畔の光風閣くわるびのフロントで毎日していることをまとめました。

ホテルのフロントの仕事を調べると、「ホテルの顔」「チェックイン・チェックアウトの手続き」「接客のマナー」といった説明が多く出てきます。どれも間違いではありません。けれど、実際にフロントに立つと、何に一番時間を使うかは、ホテルが泊めているお客様によって大きく変わります。

この記事では、一般的なホテルのフロントの仕事内容を整理したうえで、学校や会社の団体を受け入れているくわるびのフロントが、毎日何をしているのかを書きます。くわるびのフロントのスタッフに聞いた、団体が着いたときの動き、電話やカウンターでよく聞かれること、夜のフロントの仕事の中身も入れました。応募する前に、フロントの仕事を具体的に思い浮かべるための参考にしてください。

ホテルのフロントの主な仕事内容は5つ

ホテルのフロントの仕事は、ホテルの規模や種類で細かな違いはありますが、大きく次の5つにまとめられます。

仕事主な内容
チェックイン・チェックアウト宿泊者の確認、お部屋の鍵の受け渡し、館内のご案内、お見送り
予約と電話の対応空室の確認、宿泊の予約や変更の受付、電話やメールの問い合わせへの対応
会計宿泊代や追加の利用料の精算、レジの点検
案内館内の施設、周辺の観光、交通やタクシーの手配など、お客様からの質問への対応
館内の連絡お客様の情報を、レストラン・清掃・夜のフロントなど、ほかの持ち場へ伝える

到着して最初に言葉を交わすのも、帰りに「ありがとうございました」と送り出すのもフロントです。そのため「ホテルの顔」と呼ばれます。同時に、お客様の情報が最初に集まる場所でもあり、ほかの持ち場とお客様をつなぐ役目も担っています。

ホテルによっては、予約の管理をフロントとは別の担当が受け持つこともありますし、ベルスタッフやコンシェルジュが案内を受け持つ大きなホテルもあります。小さなホテルほど、この5つを少ない人数で兼ねることになります。

団体を迎えるホテルのフロントは、何が違う?

個人や家族のお客様が中心のホテルでは、チェックインの時間がお客様ごとにばらばらで、フロントは一組ずつ手続きをして、鍵を渡し、館内を案内します。お客様一人ひとりと直接話すのが仕事の中心です。

学校や会社の団体が中心のホテルでは、事情が変わります。クラスや学年ごとの大人数が、バスで一度に到着します。全員と一人ずつ手続きをするのではなく、団体の窓口になっている方、つまり添乗員さんや引率の先生、幹事の方とやりとりをして、団体全体の受け入れを進めます。

くわるびのフロントのスタッフも、毎日の仕事として「添乗員や先生など、窓口になっている方とのやりとりが中心」と話しています。フロントの仕事の相手が、お客様一人ひとりから、まず団体の窓口の方へ移る。これが、団体を迎えるホテルのフロントの一番の特徴です。

くわるびのフロントで毎日やる仕事

ホテルのフロントで、スタッフがカウンター越しにお客様へ鍵を手渡している

くわるびのフロントのスタッフに、毎日やる仕事を挙げてもらいました。団体の受け入れの前から夜の引き継ぎまで、次のような仕事があります。

  1. 事前準備:人数やスケジュールを確かめる。ルームキーは、渡しやすいように団体ごとにまとめて準備しておく
  2. お客様対応:添乗員さんや先生など、団体の窓口になっている方とのやりとりが中心
  3. 受け入れの対応:元気な挨拶でお迎えし、会場へご案内する
  4. チェックイン・チェックアウト:ルームキーの受け渡し
  5. 一括の精算と、レジの点検
  6. 荷物の預かり:生徒の貴重品をまとめて預かる、添乗員さんの荷物を一時的に預かるなど、場面はさまざま
  7. 夜のフロント(ナイトフロント)への引き継ぎ:業務日誌に団体の情報を書いて共有する
  8. 来客の対応:業者さんが中心
  9. 突発的なトラブルの対応:生徒が体調を崩したり、けがをしたりしたときの、病院への送迎の手配など

一般的なフロントの5つの仕事と比べると、「事前準備」と「荷物の預かり」、「突発的なトラブルの対応」の比重が大きいのが分かります。会計も、お客様一人ずつではなく、団体ごとにまとめて精算する形です。

団体のお客様は、到着の前から仕事が始まっています。何人が来るのか、どんな予定で動くのかを先に確かめ、鍵を団体ごとにまとめておくことで、到着してからの受け入れが滞りなく進みます。

団体のお客様が着いたとき、フロントですること

団体のバスが着くと、フロントはまず窓口の方(代表の方)と次のことを確かめます。

  • 人数
  • スケジュールの進み具合
  • 食事の時間
  • 部屋割り
  • 大浴場の貸切の時間(団体ごとに大浴場を貸し切って使う場合があるため)

ルームキーは、団体ごとに、クラスごとや男女ごとなどに分けて、まとめてお渡しします。

気をつけているのは、ほかの団体とぶつからないこと

くわるびには、同じ日に複数の団体が泊まることがあります。どこかの団体のスケジュールに変更が出ると、食事の時間、会場、大浴場の貸切の時間が、同じ日に泊まっている別の団体とぶつかってしまうことがあります。

くわるびのフロントでは、団体のスケジュールに変更が出たとき、ほかの団体とバッティングしないかを、添乗員さんや窓口の先生と細かくやりとりして確かめています。フロントは、その日のホテル全体の予定を見渡して、調整する役目も担っているということです。

団体の滞在に沿って見る、フロントの仕事の流れ

くわるびのフロントの仕事を、ひとつの団体が着いてから帰るまでの流れに沿って並べ直すと、次のようになります。時間の決まった時間割ではなく、どの場面でどの仕事が出てくるかの目安です。

  1. 到着の前:人数とスケジュールを確かめ、ルームキーを団体ごとにまとめて準備する。旅行会社や先生からの事前の連絡にも対応する
  2. 到着したとき:元気な挨拶でお迎えし、窓口の方と人数・予定・食事・部屋割り・貸切の時間を確かめて、鍵をまとめてお渡しする。会場へご案内する
  3. 滞在している間:欠席などの連絡、食事や入浴の時間の変更の相談、館内の場所の質問、タクシーの手配に応える。貴重品や荷物を預かる。ほかの団体と予定がぶつからないかを確かめる
  4. 夜に向けて:その日の団体の情報を業務日誌に書き、夜のフロントへ引き継ぐ
  5. 出発のとき:チェックアウトで鍵を受け取る

このほか、団体ごとの一括の精算とレジの点検も、フロントの毎日の仕事です。

同じ日に、到着する団体と出発する団体がいることもあります。その日は、この流れが団体の数だけ重なって進みます。ひとつの団体の鍵を受け取りながら、次の団体の鍵をそろえておく。そうした重なりを、確認と引き継ぎでさばいていくのがフロントです。

電話とカウンターでよく聞かれること

フロントには、電話とカウンターの両方から、さまざまな問い合わせが届きます。くわるびのフロントでよく聞かれることを、相手ごとにまとめました。

どこでだれからよく聞かれること
電話旅行会社空室の状況、宿泊の価格、送迎
電話添乗員さん・代表の先生欠席などの当日の連絡、事前の連絡
カウンター添乗員さん館内の会場や階段の場所。スケジュールの進み具合による、夕食・朝食の時間や貸切の入浴時間の変更の相談
カウンターお客様タクシーの手配、一番近いコンビニの場所など

旅行会社からの問い合わせは、空室や価格、送迎といった予約の前の確認が中心です。添乗員さんや先生からは、「今日は何人欠席になった」という当日の連絡がよく入ります。人数が変われば、食事の数や部屋割りにも関わる連絡です。

カウンターでは、添乗員さんから、会場の場所や、予定の変更に合わせた食事・入浴の時間の相談を受けます。お客様からは、タクシーの手配や近くのお店の場所といった、身の回りの質問が多く寄せられます。

このほか、くわるびのフロントでは、延長コード、体温計、爪切りといった貸出品も扱っています。タオルや歯ブラシを忘れた方への案内も、フロントの仕事のひとつです。

夜のフロント(ナイトフロント)の仕事と引き継ぎ

お客様が眠っている間も、ホテルのフロントは空になりません。くわるびでは、夜のフロントを専門に受け持つ担当(ナイトフロント)がいて、昼のフロントから仕事を引き取ります。

夜のフロントへ引き継ぐこと

昼のフロントから夜のフロントへは、業務日誌に団体の情報を書いて引き継ぎます。主な内容は次のとおりです。

  • 泊まっている団体の人数
  • 会場の利用時間
  • 夜食やドリンクの提供の内容と時間

夜のフロントの仕事

夜のフロントの仕事には、次のようなものがあります。

  • 資料のチェック(団体の情報の確認)
  • 消灯後の館内の見回り(設備や消灯の点検)
  • レジの点検
  • ロビーや灰皿などの簡単な清掃
  • アメニティなどの備品の補充
  • 事務作業(パソコンでの入力作業が中心)
  • 翌朝に出勤するフロントへの引き継ぎ(業務日誌に書いて共有)
  • 突発的なトラブルの対応(生徒が体調を崩したり、けがをしたりしたときの救急の手配など)

昼から夜へ、夜から翌朝へと、業務日誌で情報をつないでいくのが、くわるびのフロントの仕事の流れです。

昼のフロントやレストランのスタッフが夜のフロントに入ることは、ふだんはありません。面接で夜勤のことを聞かれたときの答えは、旅館の仕事内容の記事の「夜勤はある?」にもあります。

生徒の体調不良やけがへの対応も、フロントの仕事

学校の団体が泊まるホテルでは、生徒が体調を崩したり、けがをしたりすることがあります。くわるびのフロントでは、昼は病院への送迎の手配を、夜は救急の手配を受け持ちます。

英語など外国語は使う?

ホテルのフロントの仕事を調べると、「英語が必要」と書かれていることがよくあります。海外からのお客様が多いホテルでは、英語や中国語が日常的に必要になります。

くわるびのフロントでは、簡単な英語を使う場面が年に数回ほどあります。外国人の団体のお客様が泊まるときや、学校団体のイングリッシュキャンプで外国人の講師の方がいらっしゃるときに、フロントへ直接問い合わせがあれば、英語で受け答えすることもあります。

毎日英語を話す職場ではありませんが、簡単な受け答えができると、そうした場面で役に立ちます。英語に自信がなくても応募できますし、外国語を使う機会がまったくないわけでもない、というのが実際のところです。

フロントに入ったばかりの人が最初に覚えること

くわるびに入った人は、レストランの仕事(特に朝食と夕食)か、フロントの仕事(お客様の受け入れ)のどちらかから覚え始めます。

未経験から入った人に、まず任せるのは、学校団体の開校式・閉校式の挨拶と、キャンプファイヤーの運営です。子どもたちと触れ合う機会になるので、最初はここから始めます。それと同時に、消耗品の発注や、フロント・レストランの回し方を少しずつ覚えていきます。

早番の1日の流れの中で、フロントでの受け入れがどこに入るのかは、旅館の仕事内容の記事に書いています。入ったばかりの頃につまずきやすい「一斉の動き」の話もあわせて読んでみてください。

ホテルのフロントに必要なスキル

ホテルのフロントは、資格がなくても始められる仕事です。そのうえで、一般にフロントで求められるのは次のようなスキルです。くわるびのフロントの仕事に当てはめると、どんな場面で必要になるかも並べました。

スキルくわるびのフロントで必要になる場面
接客のマナーと言葉遣い団体のお迎え、添乗員さんや先生とのやりとり、電話の対応
確認する力人数・スケジュール・食事の時間・部屋割り・貸切の時間の確認
段取りの力鍵を団体ごとにまとめる事前準備、予定の変更に合わせた調整
伝える力業務日誌での引き継ぎ、ほかの持ち場への連絡
落ち着いて動く力生徒の体調不良やけがのときの手配
パソコンの基本操作事務作業、予約や団体の情報の入力

団体を迎えるホテルのフロントでは、話す力と同じくらい、確かめる力と伝える力が大事になります。人数がひとり違うだけで、食事の数も部屋割りも変わるからです。

ホテルのフロントに向いている人

ここまでの仕事の中身から考えると、ホテルのフロントに向いているのは、次のような人です。

  • 人と話すことが好きで、初めて会う人にも挨拶ができる人
  • 細かいことを確かめるのが苦にならない人
  • 予定が変わったときに、まわりと相談しながら調整できる人
  • 自分が受けた情報を、次の人に分かるように書いて伝えられる人
  • 急な出来事があっても、落ち着いて手配を進められる人

お客様と一対一で長く話す接客をしたい人には、団体のホテルのフロントは少し思っていた仕事と違うかもしれません。その代わり、大人数の滞在を、窓口の方と一緒に裏側から組み立てる仕事です。

ホテルのフロントの仕事の大変なところとやりがい

一般に、ホテルのフロントの仕事で大変だと言われるのは、立ち仕事が多いこと、土日祝が休みになりにくいこと、急な予定の変更やトラブルに対応しなければならないことです。団体を迎えるホテルでは、到着や出発が重なる日に、確認と調整が一度に押し寄せます。

一方で、一般にやりがいとして挙げられるのは、お客様を最初に迎え、最後に見送れること、ホテル全体の動きが見えること、段取りどおりに受け入れが進んだときの手応えです。

旅館やホテルの仕事のきつさと、続けている人の付き合い方は旅館の仕事はきつい?の記事に、支配人が楽しいと感じる瞬間は旅館の仕事は楽しい?の記事に書いています。

ホテルのフロントの仕事についてよくある質問

未経験でもフロントの仕事はできますか?

できます。フロントの仕事に必須の資格はありません。くわるびでも、入った人はレストランの仕事か、フロントでのお客様の受け入れから覚え始めます。電話の応対やレジの経験があれば、フロントでも役に立ちます。

フロントは夜勤がありますか?

くわるびでは、夜のフロントは夜のフロントの担当が受け持っています。夜の仕事は、館内の見回り、レジの点検、備品の補充、事務作業、翌朝のフロントへの引き継ぎなどです。

英語は話せないとだめですか?

話せなくても大丈夫です。くわるびで簡単な英語を使う場面は年に数回ほどです。外国人の団体や、イングリッシュキャンプの講師の方からの問い合わせのときに使います。

予約の受付もフロントの仕事ですか?

くわるびのフロントには、旅行会社から空室の状況や宿泊の価格、送迎の問い合わせが電話で入ります。団体の予約や営業をどこまでフロントが受け持つかはホテルによって違うので、気になる場合は面接で聞いてみてください。

フロントの服装に決まりはありますか?

服装や髪型の決まりは、ホテルによって大きく違います。くわるびで面接のときによく聞かれる服装や髪型のことは、旅館の仕事内容の記事の「服装や髪型の決まりは?」に書いています。

フロントの仕事だけをしますか?

旅館の仕事内容の記事で紹介した早番の1日の例では、レストランの朝食の対応と会場の準備のあとに、フロントで団体のお客様をお迎えしています。1日の中で、フロントとほかの持ち場の仕事を続けて受け持つ日もあります。清掃や洗い場の仕事の中身はホテルの清掃の仕事の記事にあります。

まとめ

ホテルのフロントの仕事内容は、チェックイン・チェックアウト、予約と電話の対応、会計、案内、館内の連絡の5つにまとめられます。そのうち何に一番時間を使うかは、ホテルが泊めているお客様で変わります。

学校や会社の団体を迎える光風閣くわるびのフロントでは、到着の前の事前準備から始まり、添乗員さんや先生とのやりとり、団体ごとにまとめた鍵の受け渡し、一括の精算、荷物の預かり、生徒の体調不良やけがの手配、業務日誌での夜のフロントへの引き継ぎまでを受け持ちます。団体の滞在を、窓口の方と一緒に組み立てる仕事です。

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